在来種「ムラジ」という淡路島に残る風景

もともと淡路島は「花とミルクとオレンジの島」と過去には謳われ、花卉(かき)農家さんも多数ありました。とりわけ淡路市釜口(旧東浦町)は千葉県の房総半島に似た温暖な気候で、それに適したキンセンカの栽培が盛んでした。主に仏花としての出荷が多かったのですが、昨今のお墓事情などからニーズは減少、需要の変化から別の新品種に切り替える農家が増え、またそれと共に、生産者の高齢化や後継者不足などにより、キンセンカの栽培面積は激減しました。過去には春先には一面のオレンジの花が見られたものが、今はかつての風景は見られなくなっています。

消えゆく在来種を次世代に受け継ぎたい―。
そんな生産者の思いに共感し、「むらじ」を使用した化粧品を開発する運びとなりました。


淡路島Aセレクションがその想いに最初に応えたのが「Muraji」です。

私たち淡路島Aセレクションは、淡路島を愛するメンバーで構成されています。
出会いは、島内であった花と果実の勉強会です。この勉強会は島外から移り住んだハーバリストが、ハーブとして使われるカレンデュラの美しい花を育てる農家さんと巡り合い、その有用性をもったいないと思い商品企画などの提案を働きかけ勉強会が開催されることになったものです。
 半年ほどで勉強会は終わりましたが、その後も学んだ事を役立つように形にできないものか?と、自主的に集まりました。そして、オーガニック農家、管理栄養士、しあわせ力育成サポーター、ハーバリストが、カレンデュラの花とひまわりオイル、ミツロウ、エッセンシャルオイルの淡路島産の優れた原材料だけで作ることになったのが「Muraji」です。

ハーブとしてのキンセンカ

ハーブとしてのキンセンカキンセンカは別名カレンデュラと呼ばれるハーブです。傷ついた肌や粘膜を修復し保護してくれる皮膚再生作用や細胞を若々しく保つ美肌作用があり、擦り傷、切り傷、軽いやけどやおむつかぶれなどの民間薬としても老若男女問わず古くから活用されています。また、肌に潤いを与えるのでシェービング後の保湿、また肌を柔らかくする作用もあるので、コスメとしてだけではなく、出産前後の会陰マッサージ、妊娠線予防やお腹のかゆみ止めなどにも重宝されます。

そのカレンデュラをふんだんに使ったこの淡路島カレンデュラバーム「Muraji」は、すべての材料が天然素材なので、肌の弱い人や赤ちゃんからお年寄りまで使っていただける安心安全なスキンケアバームなのです。

この事業は、(一財)くにうみ協会の助成を受けて実施しています。